The blog of Kyotrain

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一度は行ってみたかった乗鞍岳。日本で最も高いところに道路があります。
先輩が行くと言うので金魚の糞のように付いていきました。
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車で乗り付けたのは岐阜県高山市・平湯温泉。
バスツアーで富山行ったときに休憩で寄ったところだ…!四方が雪山に囲まれていて,すごい立地だと思ってました。まさか目的地として再訪することになるとは。
今回はその雪山の一つに登ります。
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乗鞍スカイラインは平湯温泉を過ぎて少し登ったところから始まります。
標高1250mの平湯温泉をスタートし,20kmの道のりで標高2700mまで登ります。
途中の平湯峠からは一般車両通行止め区間に入り,入り口では管理人のおじさんに入山の目的を聞かれます。
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つづら折りをひたすら登っていくと,標高が上がるにつれ植生が変化していきます。
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気づけば雪景色に。
雲ひとつない快晴で,遥か眼下には市街地も見えています。
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森林限界を超えると,つづら折りすら絶景になります。
標高2500mを超えてくると少し空気が薄いような実感も無きにしもあらず。
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ラストは天界に出てきたような気分です。
乗鞍岳がここまできれいに晴れ渡っているのは珍しいらしく,本当に幸運でした。
冠雪と青空を同時に楽しめるのは5月中旬の道路開通から梅雨入りまでの短い間だけとのことです。
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山頂・畳平に到着。
ここはレストハウスに加え,神社や日本で最も高いバス停もあります。バスで来たハイキングの人,自転車で登ってきた人が半々くらいでしょうか。
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昼食は飛騨牛のすき焼き(先輩の財布)。
レストハウスは2階がレストラン,1階が土産屋になっていて,私も土産を買いました。
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畳平には鶴ヶ池という透き通った湖があります。信じられないくらい綺麗です。
筆者「中朝国境の白頭山天池みたいですね」
先輩「??」
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畳平から僅かに登ったところが岐阜県と長野県の県境となっており,ここが2716m,日本の道路最高地点になります。
ある意味,チャリに乗る人間にとっては聖地巡礼のようなものかもしれません。
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長野県側は乗鞍エコーラインとなっていますが,こちらは除雪が済んでいないため通行止めです。
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ということで下山。
下りは精神的にも体力的にも景色を見る余裕が十分あり,まさに登った甲斐があったというものです。
特筆すべきはこの天気の良さであり,高山のダウンヒルでありながら全く凍えることもありませんでした。

***

平湯まで下り,平湯温泉に浸かって帰路についたわけですが,松本電鉄に乗りたいと駄々をこねたところ新島々で車から放り出されました。
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3000系は,井の頭線沿線で生まれ育った筆者にとっては故郷そのものです…。
アルピコグループは財力があるのか,車両の整備も良好で,駅や車内でもインバウンド需要を想定してモニターや多言語での案内が豊富だったのが印象的でした。
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何よりも,懐かしい電車の窓から見渡す水田と,それに映り込むアルプスの山々は格別でした。

札幌駅前から沿岸バスに飛び乗り,羽幌に着いたのは夜9時頃。(→前回
宿すら取ってなかったので,途中の砂川SAで休憩してるときに3軒くらい電話を掛け,何とか宿を確保しました。
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こちらがお世話になった登喜和旅館
当日の夜に突然電話を入れただけなのに,女将さんが風呂を沸かして待っていてくださいました。マジで泣いた。
温かく出迎えていただいたことに感謝の気持ちを込めて,ブログでも紹介させていただきます。


さて,羽幌フェリーターミナルは宿から歩いて15分ほど。
朝7時に今日の運航が決定したのを確認し,余裕を持ってターミナルへ。
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本日の目的地は,羽幌の西30kmにある焼尻(やぎしり),天売(てうり)の2島。
弊ブログをご覧になるようなマニアックな皆様ならご存知かもしれませんが,大方の日本人は名前すら聞いたことないんじゃないかという小さな島々です。そもそも初見で読めないし。
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こちらが焼尻島まで乗っていく羽幌沿海フェリーの高速船「さんらいなぁ2」。
学割はありますが学校長のハンコ入りの証明書がないと使えないので,予め何枚か持っていくことをオススメします。私はなけなしの1枚を宗谷本線の乗車券を買うときに使ってしまったので…。
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30分ほどでオンコの島,焼尻島に到着。
この「さんらいなぁ2」がとんでもないゲロ船で,吐き気を抑えるのに必死で何も覚えてません。筆者のみならず,だいたい真っ青な顔して降りてきました笑
ナチュラルで揺れる仕様みたいですが,焼尻のおばちゃんによると今日はすごい揺れたでしょ?とのこと。悪名高い香港マカオのジェット船も,フェリーよなくにも酔わなかったんですがね…。
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帰りのバスの都合で,天売島も行くとなると焼尻島には1時間も滞在できなかったので,とりあえず港の周りを散策しました。
この島の名物は羊とオンコ(イチイ)の原生林だそうです。
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人を見ても転がったままのネコ
島の人口は僅かに200人ほど,人を恐れることを知らないのかもしれません。人もネコも,ゆっくりと時間が流れていました。
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港に戻ってくると,天売島へ向かうフェリー「おろろん2」が接岸していました。
オロロンというのはウミガラスのことで,このあたりでよく見られる海鳥の一つ。たとえば天売島は「オロロンの島」と呼ばれていたりします。
この船も,さすがに「さんらいなぁ2」ほどではないものの結構揺れましたね。アレに比べれば幾分かマシというだけで,船が苦手な人は絶対に無理だと思います。

20分ほどで天売島に到着。
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港のレンタルバイク屋で貸しチャリを借り,島を一周することにしました。
一周は高々10kmちょっとですが,平地のない島なのでそこそこの山道を登っていきます。しかし,朝の雨模様から打って変わって,空はすっかり晴れ渡りました。
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天売島は海鳥の楽園として知られており,8種の海鳥が繁殖しています。
ここは島の西端に位置する赤岩展望台で,見渡すかぎりウトウの巣穴が広がっています。
暑寒別天売焼尻国定公園の一角で,また鳥獣保護区でもあり,法律的にも鳥の楽園というわけです。
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展望台からは見渡すかぎりの絶景。
悠々と飛び回る海鳥に,海面を見下ろすとアザラシやトドがいました。
ほかにも島内には海鳥を観察できる場所がいくつかあり,多くのバードウォッチャーで賑わっていました。こんな空港もないような遠隔離島まで鳥を見に来る感覚は,鉄道マニアが日本全国津々浦々で神出鬼没なのと同じような現象なのでしょうか。。
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島一周を終えて港近くの商店にお邪魔すると,店のおばちゃんが「自転車は疲れたでしょ」と言って売り物のお菓子まで色々土産に持たせてくれ,さすがに申し訳ないので天売産の昆布餅を買って帰りました。
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帰りは再びゲロ船,さんらいなぁ2。
殺人兵器なのに萌え絵でだまそうとしてるのが許せないですね。

焼尻島を経由し,1時間ほどでやっとこさ生きて羽幌に帰還。
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天売島も焼尻島も羽幌町に属しており,羽幌は町全体が海鳥推し。
オロロンのキャラクターをあしらった看板やモニュメントがあちこちにあり,北海道海鳥センターなる立派な施設もありました(海鳥について学べて結構よかったです)。

ということで,弾丸羽幌離島ツアーは,優しい女将さんとの出会いに始まり,人を見ても動じないネコ,数えきれない海鳥,そしてゲロ船に終わりました。

***

再び羽幌から沿岸バス特急はぼろ号に乗って札幌へ。
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日本海オロロンラインは風車と日本海と夕日で最高の景色でした。
札幌の宿はGWで高騰しており,一番安かったすすきの近くのドミトリーを予約しておきました。
同部屋に韓国人やカナダ人がいて,三ヶ国語が飛び交ってて面白かったです。札幌の名前の由来とかいう最強の薀蓄を英語で披露できたので最高でした。
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最終日は苫小牧へ。本旅行6回目の船に乗ります。
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商船三井フェリー「さんふらわあ さっぽろ」で脱北しました。
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船は2年前に就航したばかりの新造船で,綺麗なレストランで食べる大洗しらす丼は格別でした。
個室はテレビ付き,トイレはウォシュレット,大浴場も清潔で,実質優雅なホテル旅でした。某沿海フェリーに比べれば揺れなど誤差ですしね。
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翌朝は太平洋を望みながら一路大洗へ。
こうして北海道8日間の旅は終わりました。

ハートランドフェリーで稚内港に着くと,気付けば外は真っ暗。(→前回
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稚内駅を発車する平成最後の列車。
一駅だけですが,宿のある南稚内まで乗りました。
宿は駅前のビジネスホテルで,ドリンクと小ラーメンが無料で食えるうえ,大浴場にはそこかしこにロシア語の注意書きがあるとかいうエモい宿でした。ここで改元を迎えるという。
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翌日,令和元年初日は宗谷バスの定期観光バスで稚内を見て回りました。
宗谷岬は綺麗に晴れていて,樺太の島影を見ることができました。
以前台湾人だかのブログを読んでいたら「日本人は最北端とか最東端とかが好き」と書いてあったのをふと思い出しました。たしかに,令和元年の初日を日本最北端で迎えることに,私も自然と興奮していたのです。本当はチャリとかで来れたらよかったんですけどね。
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似たようなものを与那国島で見たような…(石垣と稚内は友好都市なんですねえ)
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稚内駅から特急サロベツで宗谷本線を南下。
宗谷本線は初めてなので,可能ならば鉄道で北上して日本最北端・稚内駅まで到達するような旅にしたかったところですが,今回は行程上,南下していく旅になりました。
HET261,初めて乗ったと思うのですが,やはりというかJR北海道の特急はいいですね。
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幌延で4時間の乗り継ぎ。
GWにもかかわらず観光案内所が閉まっており,レンタサイクルを借りられなかったのでサロベツ原野へ足を伸ばすことができませんでした。思わずツイッターで愚痴ったところ,地元の方のアカウントから丁寧に謝罪されてしまい,やや気まずい思いをしました。
とりあえず仕方がないので閑散とした集落を散策してましたね…。
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夜,音威子府着。
我々を乗せてきた特急宗谷は轟音を響かせながら暗闇に消えていきました。
音威子府って名前,旭川の神居古潭と並んで俺的エモい地名なので,いつか来てみたいと思ってたんですよね。
今回お世話になった宿も,オープンしたばかりの民泊みたいなところで,なかなか雰囲気がよかったです。
夕飯を食べ損ねていましたが,ちゃんと集落にセイコーマートがあったので助かりました。チャリで利尻一周してるときも突然現れるセイコーマートの世話になりましたし,本当に道民の生命線なのだと実感しましたね。
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翌日,音威子府駅構内のそば屋「常盤軒」へ。
店主夫妻が高齢のため休業していたのですが,あまりにも日本中にファンが多いことから先日営業を再開されたのです。この日も長蛇の列でした。
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濃いめの醤油つゆ,黒色の蕎麦で文字通り「真っ黒」といった印象。
めっちゃうまかったのですが,行列の大半が鉄道利用者ではなく駅に自家用車で乗り付けてくる人々だったので,些かJR北海道が不憫になりました。。

音威子府駅には音威子府〜浜頓別〜稚内を結んでいた天北線の資料館が併設されています。
かつて分岐駅として鉄道産業で栄えていた音威子府は,昭和から平成に変わると同時にその役目を終え,平成から令和へと変わった今は,蕎麦で有名な町になりました。
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キハ54で天塩川に沿って南下していきます。
ゆるやかに蛇行してゆく天塩川を眺めていると,私にもアイヌの人々が暮らしていた頃の景色を想像できるような気がします。
現代の北海道において〜ナイ,〜ベツなど川にまつわる地名が多いことからも,アイヌの暮らしと川が密接に結びついていたことが分かります。
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名寄でキハ40に乗り換え。
名寄の印象は,陸上自衛隊第3普通科連隊くらいしかないですね。
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そうして宗谷本線を完乗し,旭川に到着。
子供の頃旭山動物園に行こうと来たことがありましたが,十数年ぶりに来たらとても立派に様変わりしてました。乗り継ぎ時間が長ければ,駅中や駅前を見て回りたかったですね。
特急カムイに乗り換えると,旭川を境に線路状態が全く変わり,走行音が俄然都会的になりました。

***

札幌に着いたのは夕刻1730。
旅の計画段階では札幌に2泊して帰る予定だったのですが,音威子府のあたりで急遽「天売焼尻の2離島も行ってみるか」と思いたち,札幌駅1800発,沿岸バス特急はぼろ号で羽幌を目指すことにしました。

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