The blog of Kyotrain

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去る8月24日,キハ66・67形国鉄色によるリバイバルトレイン「急行九十九島号」が運行されました。
急行九十九島号は,かつて長崎から旧国鉄松浦線を経由して博多を結んでいた列車であり,今回のツアーはキハ66・67形が松浦鉄道線に乗り入れ,長崎から肥前山口まで運行区間の一部を再現するというものでした。
筆者が乗ることになった顛末は,お世話になっている先輩に「予約が2名からだったから勝手に名前使わせてもらったけど,来る?」と誘われたことから。松浦鉄道に乗ったことなかったので,喜んで付いて行きました。
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まずは博多まで飛行機で飛び,白いかもめで長崎まで。
実を言うと,九州に来たのは中学生以来10年ぶりのことです。幼少期に度々乗った西鉄も,記憶がアイスグリーンの7000形で止まっていたりします。

いざ急行九十九島号乗車

長崎駅で受け付けを済ませると,ちょうど九十九島号が入線してきました。
せっかく初めての長崎駅なのに,30分で折り返し。
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言うまでもないことですが,今回のツアーは鉄道マニアしか参加していないので,車内は文字通り「鉄オタ専用車両」といった様相になっています。
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列車は長崎本線の旧線,大村線を走り,大村湾が目と鼻の先に見える千綿駅へ。
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あいにくの雨でしたが,町の人が地元で取れた緑茶で歓迎してくれました。
美しい木造駅舎にも注目です。
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左には大村湾,右には青々とした水田。
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佐世保駅に到着。
ここはJR最西端の駅でもあります。

松浦鉄道へ

佐世保から松浦鉄道に入線します。
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駅構内で佐世保バーガーを買いました。結構うまい。
その後,すぐにツアー特製弁当が配給されたので腹は完全に満たされました。
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相浦駅では対向列車と行き違い。
向こうには通学中の高校生が大勢乗っており,松浦鉄道が沿線住民の確かな足となっていることが窺えます。
ホームで動き回る鉄オタは車内の高校生からジロジロ見られており,さながら人間サファリパークみたいでした(際どい自虐)。
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佐々駅には松浦鉄道の車両基地があります。
社員さんのガイド付きで見学させていただきました。
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江迎鹿町(えむかえしかまち)駅。
名前かっこええ
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たびら平戸口駅は言わずとしれた日本最西端の駅。今は那覇空港ですけどね
車内では到達証明書が配布され,素晴らしいファンサービスでした。他にも,運行を記念した硬券などマニアが喜ぶ土産をたくさん頂きました。
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今福駅。
わずか数分の停車であっても雨が降っていようとも,ホームに降りて撮影するのが鉄道マニアの生きざまなのです。
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列車は伊万里駅へ。
ここで列車は方向転換。
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伊万里焼で知られた磁器の町ですが,駅前の道路沿いにも数メートル間隔で磁器が陳列されていて,ちょっと推しが強い。

さて,伊万里駅からはグッズの車内販売が始まりました。
一番人気は今回の臨時列車のスタフで,自分の後ろで売り切れました。
前後に設置されたヘッドマークの投票制オークションも行われていたのですが,結構いくらで落札されたのやら…。

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古い駅舎の蔵宿駅。
昔もこんな風景だったんですかね。

列車は有田駅からJRに戻り,終点肥前山口駅に到着。
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国鉄色のキハ66で松浦鉄道を走るという違和感だらけの列車のはずが,どこか懐かしい国鉄時代の面影が残る車窓を眺めていると,自分と列車ごとタイムスリップしたかのような気分。
令和の時代に,まさか昭和まで戻るとは思いませんでした。

***

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同じ夜,何故か乗る機会に恵まれなかった西鉄宮地岳貝塚線にようやく乗れました。俺には津屋崎まで続くレールが見える…!
素晴らしい一日でした。

イスタンブル✈モスクワ

イスタンブール市街を後にし,バスでイスタンブール新空港へ。
長らくトルコの玄関口であったアタテュルク国際空港はこの春廃港となり,その機能はイスタンブール郊外に建設されたイスタンブール新空港に移管されました。
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本邦では考えられないほどのサイズで羨ましさもある一方,新しいわりに信じられないほど不便でした。某有名youtuberの動画などを見て楽しみにしていただけに,かなり萎えましたね。トイレ,フードコート,電源プラグ等,挙げたらきりが無いので具体的には書きませんが。
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というわけで,本旅行最後の国,ロシアに到着。
今回モスクワでは東京までの乗り継ぎ時間を長く取ってモスクワ観光をしようと考え,わざわざ麻布のロシア大使館でトランジットビザを取得していました。前回の旅行,マレー半島縦断から帰ってきた翌日の早朝に大使館の前で並んだんですから…。

トランジットモスクワ観光

ということで二回目のロシア。空港の適当な導線とか怠惰な入国審査官の様子を見ていると,やっぱりロシアだなあと思いました。
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シェレメチェボからはアエロエクスプレスでモスクワ市内にアクセスすることができます。
ロシアの電車全般について言えることですが,液晶も付いてる新型車両なのにスポーク車輪だったり床下から旧型国電みたいな音がしたりとか,そのスタイルは非常に独特です。

終点ベラルースカヤ駅で地下鉄に乗り換え,とりあえず赤の広場へ向かうことにしました。
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色々な旧社会主義国の地下鉄に乗ってきましたが,ついに本家本元のモスクワメトロ。
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やはり装飾の美しさでは群を抜いていました。
コルゲート付きの旧型車両や,核シェルターみたいな長過ぎるエスカレーターも未だ健在ですが,駅構内は綺麗に整備され,ICカードも普及していて,モスクワ市民の足として定着しているようです。

そして赤の広場に到着。
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この建物はロシア歴史博物館ですね。
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ここはクレムリン,グム百貨店,聖ワシリイ大聖堂といったモスクワを代表する建築で囲まれた広場で,いわゆる戦勝記念パレードなどもここで行われています。
ちょうど訪ねたときはロシア版自衛隊音楽まつり的なイベントの準備中でした。自衛隊音楽隊も参加したらしいです。
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赤の広場の裏手には,無名戦士の墓があります。
ここは第二次大戦の戦没者を追悼する場所で,ロシアではお馴染みの「永遠の炎」も。
ウラジオストクやハバロフスクでも見ましたが,大戦におけるソ連の人的損害がいかに大きかったかを窺わせます。


で,赤の広場といえばレーニン廟でしょう。
正直言うと,このためにわざわざ大使館まで行ってビザを取ったと言っても過言ではない。
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赤の広場の真ん中に鎮座している小さな建物がレーニン廟です。
ここには,旧ソ連の専売特許である防腐処理を施され永久保存されたレーニンの遺体が安置されています。
10時開館ですが,それなりに並ぶと聞いていたので9時に行ったら既に人が並んでいて,開館の頃には大行列でした。手荷物検査があるため回転も遅く,早めに行った方がいいと思います。
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レーニン廟の裏手,「クレムリンの壁」にはソ連時代の政治家の墓が並んでいます。
一番奥はスターリン。死後一旦は永久保存されたスターリンですが,批判が多かったこともあり荼毘に付されました。
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ついにレーニン廟へ。
撮影禁止なので簡単に概要を書くと,まず建物に入ると左の階段を下り,一階分低い空間に通されます。
その暗い空間の中央に,ガラスケース入りでレーニンの遺体が安置されており,その周囲を歩いて見学します。で,右側の階段を登って退館します。
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(ネットより転載)

レーニンはスーツを着せられ,ベッドの上で寝かされており,照明の加減もあって今にも起き上がりそうな雰囲気でした。
警備している軍人さんは直立不動というわけではなく,丁寧に順路を案内してくれました。歩いて見学するとはいえ,先述の手荷物検査で入場人数が制限されているので,多少なら立ち止まって遺体を覗き込んでも後ろは詰まりませんし,軍人さんも制止しません。

一見すれば蝋人形のようでもありますが,やはり本物の遺体であるというのは衝撃が大きいです。語彙力を失います。
今に至るまで永久保存されている指導者は北朝鮮の錦繍山太陽宮殿,中国の毛沢東廟,ベトナムのホーチミン廟くらいのものですが,これらも巡ってみたいと思いましたし,これらの国々において遺体の永久保存の意味するところが少し理解できた気がしました。


続いて訪れたのは,宇宙飛行士記念博物館。
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旧ソ連の宇宙開発といったらロマンの塊でしょう。
それと,宇宙に初めて行ったライカ犬の剥製を見たいと思いまして。。
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博物館には,旧ソ連時代の宇宙開発に関する資料&装備や,米国との協調を経た現在の宇宙開発に関する展示,宇宙船ミールの原寸大模型など,非常に充実した内容でした。
ただ,解説がロシア語なので基本的には視覚情報のみで楽しむことになります。それでも十分でしたが。


で,このときライカの剥製は見つからなかったのですが,帰国してから自分の無知を恥じることになりました。
ライカ,帰らぬ旅だったんですね…。
http://karapaia.com/archives/52232427.html

***

夕飯は,香港,ジャカルタ,ソウル以来の丸亀製麺。
筆者は丸亀フリークなので。
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キリル文字でマルカメって書いてあるんですけど,サイバーパンク感やばくないですか?

注文の仕方も日本と全く同じで,店員さんに温玉ぶっかけうどん(210ルーブル)を頼み,セルフでかき揚げ(70ルーブル)を取りました。メニューにはキリル文字で「ウドン・オンタマブッカケ」と書いてあったのでそのまま読んだら通じました。香港は漢字だったので通じなくて,指差した記憶があります。
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気になる味は,うどんのコシが少し違う以外は,かなり日本に近い仕上がりでした。
ネギ,天カス,お茶は無料でセルフサービス。店内にはAKBなどの邦楽が流され,どうせ明日帰るのに懐かしい故郷を感じられました。

旅の終わりに

再びアエロエクスプレスでシェレメチェボ空港へ。
往路と同じくアエロフロートで東京に帰ります。
ドリンクサービスでロシア名物のベリージュース”モルス”を頼んだらCAさんに「いいチョイスね」と言われました。あと,人生で初めてフォーチュンクッキー食べました。
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鉄のカーテンの向こう側へ」をテーマに,バルト三国など旧ソ連に翻弄された国々を巡ってきましたが,その旅の最後をロシア・モスクワで締めくくることができたことは,あまりにも印象深いと言わざるを得ません。

多くの国がソ連による共産主義思想の影響を受け,今も少なからず葛藤を抱えていますが,それら全ては目の前に横たわるレーニンというおっさんから始まったのだと。
各国でガイドさんから聞かされたエピソードが脳裏をよぎり,共産主義の勃興と衰退,終焉について思いを巡らせずにはいられませんでした。

そして,旅を通じて権威主義の前に倒れた多くの人々について知るなかで,最後に私の前に現れた宇宙犬「ライカ」。
ロケット打ち上げを革命記念日に間に合わせるため,ライカは片道切符を渡されたのです。一匹の犬は,個よりも国家や思想が優先された時代を象徴しているように思えてなりませんでした。

多くの旧ソ連圏の人々がそうであるように,私もその歴史について安易に評価を下すことはできませんが,何が起こったのか知ろうと努力することは必要ではないかと思いました。


モスクワ自体に関して言うと,想像以上に綺麗で,外国人観光客にも優しい都市でした。わずか半日の滞在でしたから,また訪ねたいと思います。
(終わり)

フィンランドからはるばる陸路でイスタンブールに来ました。
言わずもがなトルコは鉄のカーテンの向こう側ではなく,もはや,われわれの故郷であるアジアのようにも思われます。
イスタンブールはボスポラス海峡を隔ててヨーロッパとアジアの接点となってきた歴史的な街ですが,人口は1500万人に達しており,2020年夏季五輪開催候補地として東京とも競り合いました。

いざイスタンブール

夜行列車の終点ハルカリ駅からバスで一時間。
イスタンブールに着くと,まずはヨーロッパ側の新市街に行ってみることにしました。
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新市街の中心地はタクシム広場。
この共和国モニュメントは,トルコ共和国建国を記念して作られたもの。
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タクシム広場からガラタ塔までは,イスティクラル通りなる繁華街が続いています。
ここはイスタンブールの竹下通りみたいな場所ですが,美しい建築の並ぶ歴史的な街区でもあります。
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この通りにはノスタルジック・トラムヴァイという復元されたレトロトラムが走っているので運良くば乗りたいと思っていたんですが,大変な混雑で諦めました。。単線なので本数が少ないんですよね。
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イスティクラル通りの終端には,テュネルという地下を走るケーブルカーの駅があります。
このケーブルカー,地下鉄にカウントするとロンドン地下鉄に次いで世界で二番目に古いらしいです。もちろんオスマン帝国時代の開業で,当初は蒸気で動いていたとか…!
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どこの国にもネコはいますが,ヨーロッパよりは温暖で暮らしやすそうです。

続いては,ヨーロッパ側の旧市街へ。
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トラムのスルタンアフメット駅が最寄りです。
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スルタンアフメットは,ブルーモスク,アヤソフィアやコンスタンティノープル競馬場跡といったイスタンブールを代表する観光名所が集まっているところで,外国人の比率も高めです。この辺りではイスタンブールのフリーガイドツアーも催行されていますが,個人的にはちょっと微妙でした。
ただし実際のところガイドの問題かどうかは検討の余地があって,というのも,観光ガイドが案内するエリアは観光名所が集まっている整備された公園のような区画であって,いわゆる旧市街というわけではないからです。旧市街の怪しい路地にでも入ってみてください。
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昼ごはんは,道端で話しかけてきたトルコ人おすすめの店で。
トラムの走る通りの,スルタンアフメット駅の近くにあります。
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ウズベキスタンで食べた肉の味を思い出しました。
ところで,トルコの政情不安からリラが暴落しているので,トルコでの出費はだいたい本来の半額で済みました。イスタンブール市長選やり直し騒動や対米関係悪化など,トルコは内外で色々大変なことになっています。この記事では書きませんが…。


さて,ヨーロッパ側とアジア側を行き来するには地下鉄(通称マルマライ)と,渡船があります。
私もトルコに行った友人から事前に聞いていたのですが,観光客なら絶対に渡船でしょう。
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勿論,大成建設のCMでお馴染みのボスポラス海峡トンネルも鉄道ファンには魅力的ですが,潮風を浴びながらイスタンブールの街を眺めるのも悪くないものです。
渡船は現地人の生活に根付いていて,香港のスターフェリーを思い起こさせます。
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アジア側の街並み。
その混沌さは,実質故郷でした。中央アジアとの文化的な連続性も感じられます。

6時間耐久ボスポラス海峡クルーズ

イスタンブール二日目。
昨日のボスポラス海峡フェリーが想像より良かったので,今度は6時間コースのボスポラス海峡クルーズに乗ってみることにしました。
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旧市街を歩き回るのも考えましたが,照りつける日差しを考えると船の方がいいかなと。
行程としては,2時間ほどかけて黒海方面に北上し,小さな港町でしばらく停泊して折り返すというもの。
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ボスポラス海峡沿いには,海面に突き出した豪邸やら個人所有のヨットなど眼福なものが並んでいました。こんなとこ住んでみたいですね。
と思えばトルコ海軍の艦艇やロシア海軍の黒海艦隊まで。
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復路は,夕日に照らされたイスタンブールの街並みを眺めながら。
イスタンブールは,この観光地に行きたいとか決めるよりも,旧市街をぶらぶら歩いて現地民との交流を楽しんだり,船の上からのんびりボスポラス海峡の景色を楽しむような旅がいいんじゃないかなと思いました。
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この旅も終わりが近づいてきました。

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